【岡山市中区】相生橋の下流で “大型土のう” が山積みに。何の工事か調べてみました。
↑2022年12月下旬、旭川に架かる相生橋の下流に重機が入っていました。
場所は、中区古京町の「岡山県庁分庁舎」の前、旭川の河川敷です。
↑日を改めて、近づいてみたところ、白い大型土のうが山積みになっていました。少し見えづらいのですが、その奥には黒い大型土のうも山積みになっています。
何の工事が始まるのか気になり、工事を発注している岡山県備前県民局を訪ねてみることにしました。
↑北区弓之町にある「岡山県備前県民局」
◆下流で行う工事のため
工事を発注している農林水産事業部の職員の方に工事の内容を伺ったところ…
万一大雨が降っても、下流にある工事現場に被害が及ばないように備えるためのものだと教えていただきました。
↑その後、2023年1月になって現地を訪ねてみると、かつて山積みされていた土のうは、赤く囲ったところに並べられていました。
そして、下流の工事現場というのは、赤い矢印の方向に600mほど下ったところにあります。
工事現場は新京橋よりも南にあり、ここ(相生橋)からは見ることができません。
↑赤く囲ったところを下流から見た様子。(上流に見えている橋が相生橋)
工事期間中、大雨で河川が増水しても下流の工事現場に水が流れ込みにくくする目的で、大型土のうを並べていました。
◆下流の工事現場について
↑下流の工事現場というのがこちら。
「新地堰(しんちぜき)」というゲートで、倉安川に農業用水を引き込むための重要な取水設備です。
1984年に完成したもので、部品の劣化から漏水するなどの不具合が生じており、このゲートを修理するのが今回の工事です。
↑2023年1月下旬に工事現場を訪ねてみました。
クローラークレーンという大きなクレーンで作業をしています。
↑新地堰は周囲を土のうで囲われて水が抜き取られていました。
↑水を抜くと、新地堰の大きさがよくわかります。
人の背丈よりも随分と大きいようです。
赤く囲ってあるのが油圧シリンダーで、ゲートの中央と両端に取り付けられています。
これが伸び縮みすることで、ゲートが起きたり伏せたりする仕組み。
↑漏水の原因となっていた、劣化した「水密ゴム」。
ゲートの左右と底の部分に取り付けられた水密ゴムによって水をせき止めるそうで、今回の工事で新しい水密ゴムに取り替えるとのこと。
↑ゲートから取り外した電食防止剤。
電食防止剤は、ゲート本体が腐食しないようにするためのもので、これも今回の工事で新しいものに取り替えるそうです。
そのほかにも、油圧配管の一部を取り替えて、仮設の撤去やクレーンの解体などすべての作業を3月中に終え、6月からは米作りのために取水を開始するそうです。
◎今回は、新地堰の工事について調べてみました。
今回の記事の作成に当たっては、岡山県備前県民局農林水産事業部の職員の方からお話を伺いました。ありがとうございました。
新地堰の場所はこの辺り↓