【岡山市北区】みつばちさん、ありがとう! ビルの屋上に置かれた4つの箱が生み出す奇跡。なんと15kgのはちみつが採れました。
2022年3月下旬に、岡山駅前の9階建てビル屋上で始まった「おかやま ミツバチプロジェクト」という都市型の養蜂。
4月下旬に行った第1回目の採蜜(はちみつを搾り取る作業)では、約5kgのはちみつが採れたそうですが、第2回目の採蜜が5月11日に行われるということでその様子を見てきました。
↑養蜂を行っているのは岡山駅前の「第一セントラルビル2号館」の屋上。
↑ビルの屋上はこんな感じ。
たくさんあるプランターでは、そばの栽培をしていました。
プロジェクトの方にお聞きしたところ、夏になると蜜源となる花が少なくなるので、それを補うためにそばの栽培を始めたのだそうです。
ミツバチの巣箱はそばのプランターの奥、人工芝の上。
↑巣箱は全部で4つ。
どの巣箱のミツバチも生育は順調なようで、新たな巣箱を上に一段重ねて “2階建て” になっていました。
↑プロジェクトがスタートした際の巣箱はこんな感じの ”平屋” でした。
↑同じビル屋上の一角で採蜜が行われるとのことで、建物の中に入ってみました。
↑建物の中では、ボランティアの参加者の前でプロジェクトの方がレクチャーをしていました。
ミツバチに刺されないための注意事項や、ミツバチの不思議な生態など興味深い話が次々に紹介されていきます。
ミツバチは場所を覚える能力に長けていて、3kmも離れた蜜源から迷うことなくこのビルの屋上まで戻ってくることができ、さらにすごいのはすぐ隣の巣箱に間違って入ることさえないというのです。
↑レクチャーが終わると養蜂用のフェイスネットが付いた帽子を着用して、採蜜のため巣箱に向かいます。
↑この日は雨模様の天気でしたが、採蜜を始めるころには雨が止んでひと安心。
↑巣箱の上蓋を取って、慎重に巣板を引き上げます。
↑びっしりとミツバチがくっついている巣板。
↑思いのほかきれいな巣箱の中。
ミツバチはきれい好きで、巣の中は常に清浄に保たれているのだそうです。
↑ずっしりとはちみつの詰まった巣板。
部分的に白く見えているのが蜜蓋。
ミツバチたちが水分を飛ばして濃度を高めたはちみつに蓋をしていくのですが、この蜜蓋があると遠心分離器にかけてもはちみつが採れないので…
↑蜜蓋をナイフで削ぎ取ります。
削がれた蜜蓋は蜜蝋の材料になります。
↑蜜蓋を削いだ巣板を遠心分離器にセット。
1度に3枚の巣板がセットできます。
ハンドルをぐるぐる回して高速で回転させると…
↑タンクの底から搾り取られたはちみつがとろーっと出てきました。
タンクの中を覗き込むと息をのむような美しい黄金色。
今回の採蜜では10枚の巣板から合わせて15kgほどのはちみつが採れました。
最後は皆さんで採れたばかりのはちみつを試食。↓
働きバチの寿命はおよそ1ヶ月で、実際に巣から出て蜜を集める作業は寿命のうちの最後の1週間程度なんだそうです。
ミツバチはその一生で約2g(ティースプーン1杯分)くらいのはちみつを作ると言われています。
この写真の分量だとおよそ3匹分。
スプーンですくって口に含むと、なめらかな舌触りとともに深みのある香りと甘さ。
懐かしさを感じる香りと味に、ふと幼いころにスプーンでペロッと舐めたはちみつのことが思い出され、ほっこりとした気分に。
あの小さな箱の中で起きている奇跡に感動せずにはいられませんでした。
◎今回はおかやまミツバチプロジェクトでの採蜜の様子をご紹介しました。
プロジェクト関係者によりますと、今後採蜜の体験会などを開催していく予定とのことで、お問い合わせ等はこちらから。
おかやまミツバチプロジェクトが行われている「第一セントラルビル2号館」の場所はこちら↓